
健診で貧血・ヘモグロビン低値を指摘された方へ
貧血は鉄不足だけとは限りません。数値を戻すことと、原因を確かめることが大切です
貧血では、血液が全身へ酸素を運ぶ働きが低下します。症状が軽くても、月経や消化管からの出血、栄養の吸収、慢性疾患などが関係することがあるため、健診結果を持って内科へご相談ください。
貧血とは
貧血は、血液中のヘモグロビンが低下した状態です。基準値は年齢、性別、妊娠の有無などで異なるため、健診結果の記号や数値だけで自己判断せず、過去の結果と合わせて確認します。
よく知られているのは鉄欠乏性貧血ですが、貧血=鉄不足ではありません。原因が異なれば必要な検査や治療も変わります。
今回と過去の健診結果、お薬手帳、月経の状況や便の色などのメモがあると、原因を考える手がかりになります。
貧血で現れる症状と受診の目安
疲れやすい、だるい、息切れ、動悸、めまい、立ちくらみ、頭痛、顔色が悪いなどがみられることがあります。一方で、ゆっくり進んだ貧血では症状をほとんど感じない場合もあります。
緊急症状がなくても、健診で再検査を勧められた、数値が前回より低下した、月経量が多い、便潜血陽性、黒い便、体重減少、腹痛などがある場合は早めにご相談ください。
貧血の主な原因
月経のある方でも、貧血をすべて月経の影響と決めつけることはできません。症状、年齢、検査値、消化器症状などを確認し、婦人科や専門医療機関との連携が必要か判断します。
内科で行う診察・検査
健診値の推移、月経、便の色、食事、持病、服薬、出血につながる症状を確認します。
血算や赤血球の大きさを確認し、必要に応じてフェリチンや鉄に関する検査などを組み合わせます。
結果に応じて便検査、消化管検査、婦人科や血液内科などへの紹介を検討します。
数値が改善しているか、再び低下していないかを確認し、原因への対応を続けます。
胃・大腸カメラを検討する場合
鉄欠乏性貧血が確認された成人男性や閉経後の女性、便潜血陽性、黒い便・血便、腹痛、体重減少、繰り返す原因不明の貧血などでは、消化管からの出血や病気を調べるため、胃カメラや大腸カメラを検討することがあります。
年齢、月経、症状、既往歴を踏まえて判断するため、貧血がある方全員に内視鏡検査が必要なわけではありません。まず一般内科・消化器内科でご相談ください。
治療と日常生活で気をつけること
治療は原因に合わせて行います。鉄欠乏が確認された場合は鉄剤を使用することがありますが、原因となる出血や吸収の問題を確認せず、鉄だけを補い続けることは適切ではありません。
- 市販の鉄剤やサプリメントを長期間自己判断で続けない
- 処方された鉄剤は、効果や副作用を確認しながら服用する
- 肉・魚・豆類・緑黄色野菜などを組み合わせ、極端な食事制限を避ける
- 黒い便、血便、月経量の増加など、出血の手がかりを医師へ伝える
原因や貧血の程度によっては、食事だけでは改善しにくい場合があります。鉄剤で数値が戻っても、自己判断で検査や通院を中断しないようにしましょう。
よくある質問
貧血は何科を受診すればよいですか?
まず一般内科で相談できます。血液検査や症状を確認し、必要に応じて消化器内科、婦人科、血液内科などへつなぎます。
症状がなくても再検査は必要ですか?
症状がなくても数値の推移や原因確認が必要な場合があります。健診で再検査を勧められた場合は、結果を持ってご相談ください。
鉄分の多い食事だけで治せますか?
軽い鉄不足では食事の見直しが役立つことがありますが、貧血の程度や原因によっては治療が必要です。鉄不足かどうかも検査で確認します。
月経量が多い場合も内科で相談できますか?
内科で貧血の程度を確認できます。月経が原因として疑われる場合は、婦人科での評価もご案内します。
貧血なら胃・大腸カメラが必要ですか?
全員に必要ではありません。鉄欠乏の有無、年齢、月経、便潜血や消化器症状などを踏まえて個別に判断します。
健診結果とお薬手帳をお持ちになり、まず一般内科でご相談ください。




